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ゲーミングパソコンをつけっぱなしにした場合の電気代と対策

ゲーミングパソコンをつけっぱなしにしていると、電気代が高くなるのでは?と心配する方も多いでしょう。特に、電力消費が大きいと言われるゲーミングパソコンは、その性能の高さゆえに、多くのエネルギーを消費します。本記事では、ゲーミングパソコンの電力消費量、つけっぱなしにした場合の電気代、そして電気代を節約するための実践的な対策について詳しく解説します。

目次

ゲーミングパソコンの基本的な電力消費

ゲーミングパソコンの電力消費量の概要

ゲーミングパソコンは、高性能なパーツを使用しているため、一般的なパソコンに比べて電力消費量が大きくなります。特にCPUやGPU(グラフィックカード)は、ゲームの処理やグラフィック表示に多くの電力を必要とします。一般的なゲーミングパソコンでは、アイドル状態でも50~100Wの電力を消費し、ゲームプレイ中には300W以上になることも珍しくありません。

例えば、以下のような例を見てみましょう:

パーツ消費電力(W)
CPU65~150
GPU150~350
その他周辺機器20~50

この表からわかるように、ゲーム中の消費電力は簡単に300Wを超えることがあり、特にハイエンドなパーツを使用している場合はさらに高くなることがあります。

パソコンをつけっぱなしにした場合の電気代

ゲーミングパソコンをつけっぱなしにした場合、消費電力は年間でどの程度の電気代になるのでしょうか?アイドル状態のまま24時間つけっぱなしにした場合、1日に約1.2kWh(キロワットアワー)を消費します。日本の平均電気料金が1kWhあたり約27円とすると、1日あたり約32円の電気代がかかる計算になります。

以下に、つけっぱなしにした場合の電気代の例を示します:

使用時間消費電力電気代(1日)電気代(1ヶ月)
24時間(アイドル状態)1.2kWh32円約960円
ゲームプレイ中(8時間/日)2.4kWh65円約1,950円

これらの数値は、使用状況やパーツの構成によって異なりますが、電気代は無視できない金額に達することがあります。

ゲーミングパソコンの電力消費に影響を与える要因

CPUとGPUの役割

ゲーミングパソコンにおける最も大きな電力消費源は、CPUとGPUです。特に、最新のハイエンドGPUは非常に多くの電力を必要とし、負荷の高いゲームやアプリケーションを処理する際にその消費量が急増します。
たとえば、NVIDIAのRTXシリーズやAMDのRXシリーズのグラフィックカードは、最大で300~350Wもの電力を消費することがあります。これに対して、標準的なオフィス向けPCでは、消費電力が50W程度にとどまることが多いです。
同様に、CPUも重要な役割を果たし、特にゲーム中の処理やバックグラウンドタスクでエネルギーを消費します。高性能なIntel Core i9やAMD Ryzen 9といったプロセッサは、アイドル状態でも約65W、フルロード時には最大150W以上の電力を必要とします。

モニターや周辺機器の消費電力

ゲーミングモニターや周辺機器も電力消費に影響を与える要素です。特に144Hzや240Hzといった高リフレッシュレートのゲーミングモニターは、通常の60Hzモニターに比べて電力を多く消費します。例えば、27インチのゲーミングモニターでは約30~50Wの消費電力が見込まれます。

また、キーボード、マウス、ヘッドセットなどの周辺機器も、全体的な電力消費に小さながらも寄与します。USB接続機器が多いほど、これらが消費する電力も増加します。

オーバークロックと省電力設定

オーバークロックは、CPUやGPUの性能を引き出すためにクロック速度を上げる手法ですが、これに伴い電力消費量も増加します。特に、オーバークロックされたシステムでは、消費電力がノーマル設定に比べて数十ワット以上増えることがあります。
一方、電力を節約したい場合、パソコンの省電力設定や電源オプションを活用することが有効です。これにより、使用していないときには自動で電力をセーブし、アイドル時の消費電力を抑えることができます。

電気代節約のための対策

電源オプションの設定

ゲーミングパソコンの電力消費を抑えるために、まずは「電源オプション」の設定を見直すことが重要です。WindowsやMacなどのオペレーティングシステムでは、省電力モードやバランスモードといった設定が用意されています。特に、省電力モードを選択すると、CPUやGPUの使用率を抑え、不要な電力消費を減らすことが可能です。

具体的な設定例としては、次のようなものがあります:

  • ディスプレイの自動オフ時間を短くする
  • スリープモードに入る時間を早める
  • 不要なハードディスクの停止を有効にする

これらの設定を有効にすることで、アイドル状態での電力消費を大幅に減少させることができます。

スリープモードとシャットダウンの使い分け

パソコンを長時間使わないときは、スリープモードやシャットダウンを活用するのも電気代を節約する方法です。スリープモードでは、電力を極限まで抑えながらも、作業状態を保持することができます。短時間の離席時にはスリープモードが効果的ですが、長時間使わない場合や外出時には、完全にシャットダウンすることでさらなる節約が期待できます。

シャットダウンすると、電力消費はゼロに近づくため、頻繁に使わない場合や夜間の間などは、つけっぱなしにしないよう意識することで電気代を抑えることができます。

高効率な電源ユニットの選び方

ゲーミングパソコンを組み立てる際、電源ユニット(PSU)の選択も重要です。特に80PLUS認証を受けた高効率な電源ユニットを使用することで、無駄な電力を削減できます。80PLUS認証は、電力変換効率が80%以上であることを保証するもので、ゴールド、プラチナ、チタンなど、より高効率なモデルも存在します。

たとえば、80PLUSゴールド認証の電源ユニットは、電力の変換効率が約90%で、使用中に少ない電力で同じパフォーマンスを維持できるため、長期的に見て電気代の節約に繋がります。

認証レベル効率(50%負荷時)
80PLUS スタンダード約80%
80PLUS ゴールド約90%
80PLUS プラチナ約92%
80PLUS チタン約94%

これにより、電力ロスが少なくなり、長期的に電気代を節約できます。

つけっぱなしにすることの影響と代替手段

パフォーマンスへの影響

ゲーミングパソコンをつけっぱなしにしていると、特に高負荷で動作している場合、パフォーマンスに影響が出る可能性があります。長時間の稼働により、内部の部品が熱を持ち続け、これがシステム全体のパフォーマンスを徐々に低下させることが考えられます。特に、CPUやGPUは熱に敏感な部品であり、冷却が不十分だとパフォーマンスが自動的に調整され、処理速度が低下することがあります。

こうした状況を防ぐためには、パソコンの適切な休息時間を設けることが重要です。定期的にシステムを休ませることで、ハードウェアの寿命を延ばすことができ、結果的に長期間にわたって高いパフォーマンスを維持することができます。

電気代への直接的な影響

前述した通り、ゲーミングパソコンをつけっぱなしにすると、電気代がかなり高額になる可能性があります。アイドル状態でも、PCのパーツは少なからず電力を消費しており、特に24時間稼働させる場合、電気代が1ヶ月で数千円に達することもあります。これを削減するためには、使用しないときにスリープモードやシャットダウンを有効に使うことが推奨されます。

特に長期間家を空ける場合や、夜間に使わない時間が長い場合は、完全にシャットダウンすることで電力消費をゼロに近づけることができます。日常的にこれを意識することで、年間の電気代を大幅に削減できるでしょう。

自動シャットダウンやタイマーの活用

電気代節約のためのもう一つの便利な手段として、自動シャットダウンやタイマー機能を活用する方法があります。多くのOSやパソコンには、自動的に電源をオフにする設定があり、使わない時間帯に電源が切れるようにスケジュールを設定することが可能です。

例えば、夜間の一定時間後に自動的にシャットダウンするよう設定すれば、つけっぱなしにするリスクを軽減できます。また、タイマーを使って、一定の時間が経過したらスリープモードに移行するように設定しておけば、電力消費を最小限に抑えることが可能です。

長時間の使用がゲーミングパソコンに与える影響

ハードウェアの劣化

ゲーミングパソコンを長時間使用すると、ハードウェアに徐々に負担がかかり、劣化が進む可能性があります。特に、CPUやGPUは、ゲームや高負荷の作業を長時間連続して行うことで、発熱しやすくなります。この高温状態が続くと、部品の寿命が短くなる可能性があります。

また、ストレージ(特にHDD)は、常時稼働していると物理的な摩耗が進みやすく、データの読み書き速度が低下する可能性があります。SSDに関しては物理的な摩耗は少ないものの、長期間にわたる大量のデータ書き込みが原因で劣化することがあります。そのため、つけっぱなしの使用は、長期的に見るとパソコンの寿命を縮めるリスクがあります。

冷却システムの重要性

長時間の使用でパソコンが高温になることを防ぐためには、冷却システムが非常に重要です。特にゲーミングパソコンでは、標準的な冷却ファンだけでは不十分な場合があり、追加の冷却機器や高性能なファンの導入が推奨されます。
液冷システムや高品質のエアフローを備えたPCケースを使用することで、システム全体を効率的に冷却し、パーツの劣化を防ぐことができます。

また、定期的なメンテナンスも欠かせません。ファンにホコリが溜まると冷却効率が低下し、パソコン内部が過熱しやすくなるため、数ヶ月に一度は内部の掃除を行うことが理想的です。これにより、冷却効率を維持しつつ、パフォーマンスを長期間安定させることができます。

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